DILAでは、30年以上にわたる語学研修の実績、各言語の優秀な講師陣の見解、さらに言語学などの理論的研究をもとに「日本人にとって学びやすい外国語、難しい外国語」および「初めて外国語を学習される方にとっての必要学習時間数」について研究してまいりました。そして、言語によって到達目標までの学習時間数が異なるだけでなく、日本人にとっての効果的な学習方法を導き出しました。DILAにはこうした長年の研究と研修実績を通して、言語ごとに効果的な教授法、学習法のノウハウが蓄積されているだけなく、言語それぞれの特徴を踏まえ、初めて学習される方にとっての最適な学習アプローチによる研修プログラムが構築されています。
*1 DILA独自の研究に基づき、推測したものです。
*2 国際ビジネスコミュニケーション協会第6回「TOEIC活用実体報告」を基に編集。
言語ごとの特徴により、到達目標までの学習時間数だけでなく、日本人にとっての効果的な学習方法は異なってきます。
スペイン語、韓国語、中国語を例にとって、それぞれの特徴、初めて学習される方にとっての最適な学習アプローチ、DILAの研修基本方針をご紹介します。言語ごとの相違がお分かりいただけることでしょう。
スペイン語は文字はアルファベットで、単母音が5つしかなく、日本語にない発音も少ないため、日本人にとって発音しやすい言語です。一方、文法は複雑で、動詞の語形変化・語尾変化が多くあり、この部分をしっかりマスターしないと正しい文章が作れません。従って、体系的な文法の理解がスペイン語習得の最大のポイントです。文法習得の後に、本格的な会話練習に移行していくことが最も効果的です。
DILAのスペイン語研修の基本方針は、(日本人または日本語で教授できるネイティブスピーカーの講師が)日本語を使ってスペイン語の文法体系をしっかりと教授した後、ネイティブスピーカーとの会話練習を行うというもので、これが最も効率的なスペイン語学習法と言えます。
スペイン語は多くの国で話されているため、国や地方により語彙や表現の差があります。この多様性については会話練習の段階で詳しく対応していきます。
韓国語は日本人にとって学びやすい言語です。日本語と似た文法構造・同じ語順・『てにをは』などの助詞といった共通点があり、語彙も日本語に対応しているものが多くあります。習得のポイントであるハングル(文字)は、科学的な表音文字なので「ハングルを学ぶ=発音を同時に学ぶ」ことであり、体系的に学習すれば決して難しくはありません。文法が似ているので、日本語と対比させながら、一つひとつの語法を習得すればスムーズに会話練習に入れるため、ハングル習得後の上達は非常に早いのです。
DILAの韓国語研修の基本方針は、初めの段階から日本語を使って指導できる韓国人講師が担当し、発音および文法を直接ネイティブスピーカーから学ぶ点にあります。文法自体は日本人にとって難しい言語ではないので、韓国人講師の指導のもと、ハングル文字・発音の定着と語法、言い回しなどの会話練習を同時に行っていく、効果の高いレッスンが可能となります。
中国語は、発音・声調の習得が最大のポイントです。中国語は単音節言語で、一つひとつの単語が短いため、正確な発音と声調が必須です。日本語にない音も多く、発音できない音は聴き取りもできません。また簡体字(簡略化した漢字)を使っているため、つい目で追ってしまい、音を疎かにしたり日本語の意味で理解してしまいがちです。あくまで外国語文字として、基本となる約3,000字は音とともに覚える必要があります。一方、文法は副詞・補語・語順など一部に難しい点もありますが、体系的に学習していけばそれほど難しくはありません。
DILAの中国語研修の基本方針は、初めの段階から日本語を使って発音や文法の指導のできる中国人講師が担当し、初期段階で発音および声調を徹底的にたたきこんでいくことです。中国語と日本語の語彙は類似点が多く、発音・声調と基礎文法を習得したあとの上達は早いため、日本語でしっかりと発音指導のできる中国人講師によるレッスンが効果的です。